ＴＯＰＩＣＳ
いよいよ、あと一週間後と迫った北斗旗全日本体力別選手権。
今回は通常の全日本ではなく、世界大会への国内最終予選を兼ねている。
４年前、大成功を収めた第１回空道世界選手権。あの夢の舞台を目指して、これまで克己の日々を過ごしてきた選手達にとっては運命の日となる５／２９（日）。
「誰が日本一に輝くか？」もそうだが、それと同様、いやそれ以上に「誰が世界大会への出場切符を手に入れるか？」が興味の焦点となっている。
世界大会への出場枠は各階級４名。
Ｂｅｓｔ４を巡っての戦いを、各階級ＡからＤの４プロックに分けて見てみよう。
（トーナメント表は、格闘技通信携帯版ＨＰにてご確認ください）
【軽量級】
４年前と同様、「世界大会三階級死守」を命題におけば、軽量級選手の活躍は絶対に外せないところ。
まずＡブロックは伊賀（関西本部）が本命。順当に緒戦を抜ければ、ベテラン朝岡（総本部）と東北予選準優勝の新鋭太田（仙台北）の勝者と対決。
Ｂブロックには、何といっても“無敵の王者”小川（中部本部）のカムバックに注目が集まる。ラストマッチとなった'02年7月のＷＡＲＳから早３年。身体のコンディションが気になるが、天才の神技復活なるか？ ブロック決勝は、東北チャンプで昨年全日本軽量級Ｂｅｓｔ４の渡辺（東北本部）との対戦が濃厚。
Ｃブロックは本命＝高橋（新潟）に対抗＝榎並（安城）か？ 昨年無差別で入賞し、今乗りに乗っている高橋優位は動かないところだろうが、しばらくの不調を乗り越えたベテラン榎並の意地にも期待したい。
Ｄブロックは昨年全日本軽量級を制した平安（中四国本部）への挑戦権をかけて、'00王者のベテラン寺西（豊橋）と“不屈のチャレンジャー”清水（修武会）との激突が見ものである。
【中量級】
この階級には、我が“TEAM-U”から青木と飯島の２名が参戦。
まずＡブロックに加わった青木のＢｅｓｔ４を賭けての試合はおそらく中川（東北本部）となるだろう。両者の対戦は過去一勝一敗で今回は三度目の決着戦。前回の４年前の対戦以降、中川は'03年の全日本中量級を制し、一方の青木は昨年の無差別で時の重量級王者を下して特別賞受賞と共に大きく成長した姿を見せている。今回の決着戦は両者の意地とプライドが火花を散らす壮絶な戦いとなることは間違いない。
続くＢブロックの注目は'03軽重量級王者の寺本（関西本部）。世界大会を睨んで一階級下の中量級でエントリーをしてきたが、西日本予選では減量の影響を感じさせない圧勝劇を演じ、堂々の本戦入り。Ｂｅｓｔ４を賭けての試合は、前世界大会軽量級日本代表の伊藤（成田）と“伝説の掌底左フック”平岡（日神会）の勝者、とこちらも通好みの渋い対戦。
続くＣブロックには飯島がエントリー。しかしここはかなりの激戦区。一回戦の相手は前世界大会軽量級日本代表の佐藤（東北本部）と関東地区予選で佐野（新宿）、吾妻（東北本部）の強豪二人を一本で下して上がってきた新鋭 神部（横浜北）との勝者。それをクリアするとおそらく東北王者の今野（仙台北）との勝者になる。４年前の予選以降、臥薪嘗胆の日々を送った飯島の雪辱に注目したい。
最終Ｄブロックは、岩木（新潟）が堅そう。これも４年前、全日本軽重量級王者として世界大会に臨んだものの、その時の優勝者となるババヤン（ロシア）に緒戦敗退となった屈辱を晴らすべく一階級下でのエントリー。相変わらずの切れ味を誇る必殺の絞めで難なく予選を通過し、目指すは「世界」のニ文字のみ。
【軽重量級】
このクラス、先に述べた元王者、寺本と岩木の二名が中量級に下げた為、ややスター不在となった感があるが、それでも通好みの選手、対戦がそろっている。
Ａブロックは、昨年全日本Ｂｅｓｔ４で東北王者の鈴木（石巻）に学生王者の笹沢（早稲田）がどう挑むかに注目が集まる。
Ｂブロックでは過去に全日本無差別の入賞経験のある田村に、世界４位の大ベテラン渡辺（総本部）。更に“柔道殺法”の平田（綾瀬）とマニアックなメンバーが揃う。
Ｃブロックは無差別六位で関西王者の服部（京都）を軸に、新鋭 藤松（行徳）、ベテラン池野（成田）に東北二位の澤口（仙台北）と、こちらも粒ぞろい。
最終Ｄブロックは、世界４位で関東王者の小野（吉祥寺）への挑戦権を賭けて、元全日本王者の若月（総本部）と関東二位の斉藤（新潟）の闘いが注目される。
【重量級】
ここも第一回で日本が抑えたクラス。何とか連覇を期待したいところだ。
Ａブロックでは、'03年の全日本を制したものの、その後スランプ気味の志田（吉祥寺）が予選から出場。そこをクリアすると西日本王者の川口（岩田）との対戦と厳しい組み合わせ。
Ｂブロックは、無差別を制した山崎（総本部）が大本命。順当に行けばブロック決勝で当たるであろう稲田（総本部）の内弟子魂にも期待したい。
Ｃブロックは東北王者の小松（秋田）を軸に、九州王者の森（九州本部）と'03全日本二位の木村（仙台北）がどう絡むかといったところ。
Ｄブロックは共に昨年無差別の入賞者である藤澤（横浜北）と清水（上田）のサバイバルゲーム。かなりきついブロックとなったが、ここを抜けられなければ「世界」の切符は手に入らない。激闘必至である。
【超重量級】
世界大会に向けて４年前に新設されたこのクラスは普段の北斗旗では多士済々な顔ぶれが集まる激戦区。しかし今回は山崎、清水などが重量級へエントリーした為、やや手薄な気がするが、何と言っても「最強」の名に相応しい超重量級。今回こそは燃えるベテラン勢を中心に、各選手の奮闘が期待される。
Ａブロックは西日本王者の藤田と関東二位の稲田（横浜北）の激突か？
Ｂブロックでは五十嵐（三沢）が固そうだが、４年後の為にも学生二位の荒木（横浜北）の奮闘に期待したい。
Ｃブロックでは前世界大会代表のベテラン金子（横浜北）と昨年無差別三位の若手の一番星 平塚（那覇）の一気討ちか？
Ｄブロックの大本命は現全日本無差別王者にして世界重量級王者の藤松（総本部）。彼とおそらくブロック決勝で当たるのは沖見（千葉）か？ 藤松にとっては例の「達人組手」に賛否両論が飛び交っているだけに、国内屈指のパワーファイター相手に結果はもちろん、内容も問われることになるだろう。彼の仕上りぶりに大注目だ。
尚、ページの都合（？）でここには名前が書けなかった選手の中でも注目に値する選手は数多くいる。
いずれも激戦の選考過程をを潜り抜けてきた一騎当千の兵ぞろいであり、また特に「絶対」があり得ぬのが厳しい勝負の世界。
その意味で全ての選手にチャンスがあるというのもまた紛れもない事実である。
北斗の戦士達の熱い闘いを、ぜひ生でご覧戴きたい。
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