ＴＯＰＩＣＳ
１１／１２(土)、東京は代々木第二体育館で「 '１１北斗旗全日本空道無差別選手権大会」が行われた。
今大会は「顔面攻撃あり」で「体重無差別」の総合格闘技、しかも「トーナメント制」という、現存するのは世界唯一という過酷な大会である。
（これらの条件をクリアしたイベントは初期ＵＦＣのみ。）
そして今大会は大道塾設立３０周年記念ということで、なんと観戦無料に！
いつにも増して大勢の観客の前で、全国各地から集まった男子４８名、女子８名の戦士たちは、激闘、熱戦を繰り広げた。
男子の部。
Ａブロック決勝は榎並（'10全日本-240王者）と中村（'09世界-230準優勝）の対決。
軽量級らしいスピーディな攻防が続き、再延長戦にもつれ込む接戦に。しかし最後は38才の榎並がスタミナ切れの様相を見せ、延長と再延長とで「効果」２を奪った中村が準決勝へ。
Ｂブロック決勝は堀越（'09世界-240４位）と田中（'09世界-240準優勝）のライバル対決。
これまでは堀越が離れた間合いでパンチを当てるも、組みとなった際は田中が肘膝で優勢に進め、最終田中の判定勝ち」というパターンが多かったが、今回は堀越が離れた間合いでの
優位はそのままに、組みでもパンチと膝で反攻。田中に優位を与えず、判定勝ち。
Ｃブロック決勝は佐々木（'08全日本-260王者）と杉浦（'10西日本無差別３位）の新旧対決。
新鋭杉浦がどこまで佐々木に迫るかと思われたが、開始早々に足の甲で相手の膝を蹴ってしまい、自爆。佐々木が労なく準決勝へ。
Ｄブロックはキーナン（'08全日本+260王者）と阿部（'10'11全日本-260王者）の対決は、キーナンのパワフルな打撃をかいくぐり、阿部がコツコツと小さなパンチ、蹴りを当てる展開。
阿部がむしろ優位に進めるも反則ポイントによりキーナンが勝利。阿部は惜しい試合を落とした。
準決勝の第一試合、体格に勝る堀越が、中村得意の投げを許さず、パンチで「効果」２を奪い、快勝。
第二試合は首投げを狙った佐々木だが、キーナンが谷落としに切り返すと、膝を負傷。試合続行不可能でキーナンの勝利。
決勝は170cm,69.9kg(239.9)の堀越と187cm,92kg(279)のキーナンの対戦。
体格的には絶対不利の堀越だったが、その体格差をスピードとテクニックでカバー。独特のボディワークでひらひらとキーナンのパンチをかわし、逆にカウンターのパンチで「効果」３
を奪う完勝劇。まさに無差別の醍醐味を知らしめた。
また女子の決勝は神山（'11全日本王者）と塩田（'07アブダビコンバット世界王者）の異種格闘技戦。
組み技には絶対の自信を持つ塩田だったが、神山は右に左にとフットワークを使いヒット＆アウェイ。再延長までもつれ込んだものの最後まで組みの展開を許さず、パンチを当て続け
て、神山が春に続いて二連覇を達成した。
（以上の試合の動画は、大道塾総本部ＨＰでご覧いただけます。）
さて大盛況のうちに終わった北斗旗だが、実はその裏でもう一つ「今後の大道塾史上において欠かすことのできないターニングポイントとなるであろう重大な出来事」が起きていた。
というのは、今回の大会の観客の中に「2013 World Games Cali」の役員の方がおられたのだ。
ワールドゲームズとは第２のオリンピックとも言われる大規模な国際競技大会である。
そのワールドゲームズが２０１３年にコロンビアのカリ市で行われることが決定しているのだが、そのカリ市、名前を聞いたこともない人がほとんどだと思うが、そこには大道塾の
支部があり、東塾長はそのカリ市の名誉市民にもなっているという、大道塾とは縁のある町である。
そのような関係から「空道を”2013 World Games Cali”において（公開競技として）実施しよう」という動きがあり、で、その空道の大会の視察に役員の方が来られていたというわけで
ある。
熱く、激しく、そして秩序のある空道選手権に感銘を受けたその役員の方は、大会観戦後、打ち上げパーティーの席上で「空道はすばらしい。ぜひ力を合わせて、この競技を
ワールドゲームズで実施しましょう」と発表した。
これが実現すれば空道にとって大きな一歩になることは言うまでもない。今後の展開を期待して待とう！！
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